バッハの学校 岡山

 

序文

二日に亘る講義と、コンサートのためのレッスンの時間を擁するのはここ岡山のみである。

 

岡山講義もしかし開設当初はバッハ講義が行われ、年数を重ねるにつれてピアノ音楽史の講義が、更にバッハ講義に先立つ時間にギリシア哲学と音楽の関係についての講義が設けられ、最後にピアノ音楽史の前に演奏論のための修辞学・弁論術と音楽表現の関わりを調べる時間が加えられることになった。

 

併せて実践の面からの研鑽を積んで響きに関する感性を磨くために、17・18世紀の音楽観・演奏論を踏まえてのレッスンが行われ、その成果はコンサートで問われる形態が採られている。

 

講義を受け、レッスン・コンサートの場で実践活動を行うのはいわば古代ギリシアの「学校」に近い存在であると言い得るであろう。

 

(記.丸山)

第17期(2018年)講座

通常講義

第1講義:ギリシアのハルモニア・哲学の響き 

 

今日「美しいもの」への関心は高い。しかし残念ながらその高まりと正確に反比例して「美」に関する問は沈黙の中に沈んでいる。何故か ― 「美しいもの」への執着はそのままに世界を包む表層文化の実態を物語っている。

 

「美」は本来人間を超えて在る世界・宇宙の存在根拠として、古代ギリシアにおいて哲学的思索の対象とされた。

 

中世以降に西欧において隆盛をみた芸術の創造は、このギリシア哲学の「美」にキリスト教の宇宙観が重なって成立したキリスト教的プラトン哲学に根差すものである。木曜の第一講義ではこの問題を衝いて超越的「美」について検討する。

 

 

2018年(平成30年) 5月17日(木) 18:00 ~ 18:45

2018年(平成30年) 7月19日(木) 18:00 ~ 18:45

2018年(平成30年) 9月20日(木) 18:00 ~ 18:45

2018年(平成30年) 11月15日(木) 18:00 ~ 18:45

2019年(平成31年) 1月17日(木) 18:00 ~ 18:45

2019年(平成31年) 3月21日(木) 18:00 ~ 18:45

 

(日程は奇数月の第3木曜日の午後6時0分~6時45分です。)

※止むを得ない事情で日程が変更される場合は、早めにご連絡致します。

第2講義:バッハ講義 — カンタータの諸相 — 

 

ことばは人間の思想を可成りに正確に伝える。だがそれは「可成り」であって「確実に」ではない。そこに問題はその根を下ろしている。

 

可成りの程度に、ことばは何かを伝えて歴史の波を乗り越えて行く ― そのことは、ことばに関して、ひとつの単語を扱う場合に、その単語の伝承を遡って意味を問わねばならないことを意味する。果してバッハのカンタータのテキストに、このことはどのような役割を果すことになるのか。

 

カンタータ BWV140 における来るものに「目醒めよ」と呼ぶ声に続いて、今期は待降節のカンタータを中心に「来るもの」「主の到来」についてバッハの諸作を分析しながら検討する。そこでの「来るもの」は降誕が待たれる「主・キリスト」に限定されるものではなく、時間も「ときの訪れ」として人の心へと到来する ― ひとつの概念における抽象的なものと具体的なものとの共存の把握が正しく問題点となるであろうか。

 

 

2018年(平成30年) 5月17日(木) 19:00 ~ 21:00

2018年(平成30年) 7月19日(木) 19:00 ~ 21:00

2018年(平成30年) 9月20日(木) 19:00 ~ 21:00

2018年(平成30年) 11月15日(木) 19:00 ~ 21:00

2019年(平成31年) 1月17日(木) 19:00 ~ 21:00

2019年(平成31年) 3月21日(木) 19:00 ~ 21:00

 

(日程は奇数月の第3木曜日の午後7時~9時です。)

※止むを得ない事情で日程が変更される場合は、早めにご連絡致します。

第3講義:ルネサンスのハルモニア・調和の実践 

 

もしも文明から文化へ、更にはそこから哲学・神学へと向かう人間の思索の道が存在するのであれば、この道を提して人間に自然との直接的関わりから高度な抽象化への歩を運ぶ舞台のひとつを成したのは地中海であった。しかもその東の端の一帯に、ギリシアとユダヤ・ヘブライとエジプトの、人類の三つの思想の柱は立てられた。

 

不思議な事に、エジプト=ユダヤ・ヘブライの旧約聖書の世界からキリスト教へと至ってギリシアの哲学は新約の世界に深く浸透した、にも拘わらずその逆方向の歩は存在しなかった。

 

ヘブライ・ユダヤの神信仰の中から新しい芽が出て新約聖書は成立した。そのときに、若い芽を大樹に育てる糧となったのはギリシアの哲学・宇宙観であった。

 

木曜第一講義に並行して、金曜の第一講義では地中海世界に展開された、大樹への成長を促した神存在を巡る歴史の事実を探る。

 

 

2018年(平成30年) 5月18日(金) 9:00 ~ 9:45

2018年(平成30年) 7月20日(金) 9:00 ~ 9:45

2018年(平成30年) 9月21日(金) 9:00 ~ 9:45

2018年(平成30年) 11月16日(金) 9:00 ~ 9:45

2019年(平成31年) 1月18日(金) 9:00 ~ 9:45

2019年(平成31年) 3月22日(金) 9:00 ~ 9:45

 

(日程は奇数月の第3金曜日の午前9時~9時45分です。ただし3月のみ第4金曜日です。)

※止むを得ない事情で日程が変更される場合は、早めにご連絡致します。

第4講義:ピアノは語る — 鍵盤に読む精神史 — 

 

バッハに還れと言われる。バッハは源泉であるからだ。

 

しかし還ることは、振り返って当初に戻ることではない。バッハにおいて還ることは、遥かな高みへと登り行くことを意味する。

 

これまでに少なからぬ時間をかけて学び手にした音楽の歴史に関する知を総合し、それを足台にして再びバッハへと登る旅。源泉は高く在って、そこへと登り行くそのときに、源泉から流れ来る小さな川の水は、歩む人の魂の歌を豊かなものにしてくれるであろう ― バッハについて、しかし肝要なことは学んで単なる知識を増やすことではない。学びを超えてはるかに、バッハの音楽が道行く人を教え導くからであって、人はただ響き来るその教えに耳傾けることが求められるに過ぎない。聴け、声がすると言ったのはリルケであったか。

 

プレリュードとフーガが織り成す星辰の語ることばに傾聴することから、歩は踏み出されることになるであろう。

 

 

2018年(平成30年) 5月18日(金) 10:00 ~ 11:30

2018年(平成30年) 7月20日(金) 10:00 ~ 11:30

2018年(平成30年) 9月21日(金) 10:00 ~ 11:30

2018年(平成30年) 11月16日(金) 10:00 ~ 11:30

2019年(平成31年) 1月18日(金) 10:00 ~ 11:30

2019年(平成31年) 3月22日(金) 10:00 ~ 11:30

 

(日程は奇数月の第3金曜日の午前10時~11時30分です。ただし3月のみ第4金曜日です。)

※止むを得ない事情で日程が変更される場合は、早めにご連絡致します。

会場

木曜日:オルガ2階 談話室

5月17日(木)は会場がオルガ4階スタディールームに変更となります。

金曜日:オルガ4階 スタディールーム

 

〒700-0026 岡山県岡山市北区奉還町1-7-7

交通:JR岡山駅西口より北へ徒歩4分

(場所の詳細についてはこちらの地図をご参照ください。)

 

申込締切

新規の方:2018年(平成30年) 5月9日(水)

継続の方:2018年(平成30年) 5月1日(火)

 

お問い合わせ先

メール: scholabachen.okayama(at)gmail.com

(上記アドレスの(at)を@に変えてからメール願います)

『聖書と芸術』 — ウルガタ(ラテン語聖書)とルター版(ドイツ語聖書)

西欧の芸術・文化の基底には「聖書」が存在する。「聖書」に書かれたことばの意味を、異なる形で表して芸術・文化は成立した。当然のことながら、聖書の「ことば」の理解を抜かして芸術・文化の表現に迫ることはできない。

 

2017年は宗教改革を記念して500年になる。改革の中心のひとつに在ったのは聖書の「ことば」であった。

 

バッハを始めとするドイツの音楽はルター版ドイツ語聖書の「ことば」に基づく。しかしルターの「ことば」を育んだのはヒエロニュムスの手になるウルガタ版ラテン語聖書であった。 聖書は教会の書であると同時に、芸術・文化の表現の源泉である。その「聖書」と「表現」について、聖書の「ことば」を読みながら研究する。

 

毎期5回の連続講義。第二期(2018年)は、「エレミアの哀歌と受難曲」について。

 

(記.丸山)

 

日時

2018年(平成30年) 2月15日(木) 19:00 ~ 20:30

2018年(平成30年) 4月19日(木) 19:00 ~ 20:30

2018年(平成30年) 6月21日(木) 19:00 ~ 20:30

2018年(平成30年) 10月18日(木) 19:00 ~ 20:30

2018年(平成30年) 12月20日(木) 19:00 ~ 20:30

 

(日程は…8月を除く偶数月の第3木曜日の午後7時00分~8時30分です。)

※止むを得ない事情で日程が変更される場合は、早めにご連絡致します。

 

会場

オルガ2階 談話室

〒700-0026 岡山県岡山市北区奉還町1-7-7

交通:JR岡山駅西口より北へ徒歩4分

(場所の詳細についてはこちらの地図をご参照ください。)

 

お問い合わせ先

メール: scholabachen.okayama(at)gmail.com

(上記アドレスの(at)を@に変えてからメール願います)

これまでの歩み

※それぞれの講座名をクリックすると、チラシをダウンロードすることができます。

 

クラヴィコード・ピアノ・バロックダンス講座

2018年(平成30年) 2月1日 ~ 2月2日

バッハの学校 岡山 第16期

通常講義

2017年(平成29年) 5月18日 ~ 2018年(平成30年) 3月16日

  • ギリシアのハルモニア・哲学の響き
  • バッハ講義 - カンタータの諸相 -
  • ルネサンスのハルモニア・調和の実践
  • ピアノは語る - 鍵盤に読む精神史 -
聖書と芸術 - ウルガタとルター版 -

2017年(平成29年) 2月2日 ~ 2017年(平成29年) 12月21日

バッハの学校 岡山 第15期

2016年(平成28年) 5月19日 ~ 2017年(平成29年) 3月17日

 

  • ギリシアのハルモニア・哲学の響き
  • バッハ講義 - カンタータの諸相 -
  • ルネサンスのハルモニア・調和の実践
  • ピアノは語る - 鍵盤に読む精神史 -

バッハの学校 岡山 第14期

2015年(平成27年) 5月21日 ~ 2016年(平成28年) 3月18日

 

  • バッハ講義 - プレリュードとフーガ -
  • ピアノは語る - 鍵盤に読む精神史 -
  • ギリシアのハルモニア・哲学の響き

バッハの学校 岡山 第13期

2014年(平成26年) 5月15日 ~ 2015年(平成27年) 3月20日

 

  • バッハのアトリエ - テキストのフィグーラ探求 -
  • ピアノは語る - 鍵盤に読む精神史 -
  • ギリシアのハルモニア・哲学の響き

バッハの学校 岡山 第12期

2013年(平成25年) 5月16日 ~ 2014年(平成26年) 3月20日

 

バッハの学校 岡山 第11期 『クリスマス・オラトリオ』

2012年(平成24年) 5月17日 ~ 2013年(平成25年) 3月21日

バッハの学校 岡山 第10期 『バッハとミサ』

2011年(平成23年) 4月14日 ~ 2012年(平成24年) 1月26日

バッハの学校 岡山 第9期

2010年(平成22年) 9月16日 ~ 12月9日

バッハの学校 岡山 第8期

2010年(平成22年) 4月22日 ~ 7月15日

バッハの学校 岡山 第7期追加講義

2010年(平成22年) 1月7日 ~ 1月22日

バッハの学校 岡山 第7期

2009年(平成21年) 9月17日 ~ 11月26日

バッハの学校 岡山 第6期

2009年(平成21年) 4月16日 ~ 7月16日

バッハの学校 岡山 第5期

2008年(平成20年) 12月4日 ~ 2009年(平成21年) 2月5日

バッハの学校 岡山 第4期

2008年(平成20年) 8月7日 ~ 11月13日

バッハの学校 岡山 第3期

2008年(平成20年) 4月10日 ~ 7月10日

バッハの学校 岡山 第2期追加講義

2008年(平成20年) 1月10日

バッハの学校 岡山 第2期

2007年(平成19年) 9月20日 ~ 12月20日

バッハの学校 岡山 第1期

2007年(平成19年) 4月19日 ~ 7月12日

レッスン

レッスンを希望される方は、下記メールアドレスまでお問い合わせ願います。

メール: scholabachen.okayama(at)gmail.com (上記アドレスの(at)を@に変えてからメール願います)

コンサート